【読書】テスカトリポカ

 アステカ神話をモチーフにしたクライムノベル(作:佐藤究)。
 麻薬カルテル、臓器売買、敵対する組織や人々に対して容赦のない登場人物たち。かなりハードなストーリーの割に、泥臭さなどを含めた臨場感があまり感じられず、淡々とストーリーが進行していくという印象。中盤がやや盛り上がりに欠けたのと、登場人物が増えすぎて主人公がはっきりせず、淡泊作品という印象がぬぐえませんでした。
 好きなジャンルでしたし、「このミステリーがすごい」をはじめ、いろいろなランキングで上位に食い込んでいたので期待していたのですが、私には少し合わなかったようです。